電気設備の日常管理
電気設備は使い方や管理を誤ると重大な事故につながる恐れがあります。
各電気設備の取扱い説明書をよく読んで、必ずそれに従ってください。
なお、ここでは一般的な注意事項を取り上げますが、問題があるときは電力会社あるいは電気業者にご連絡ください。
漏電チェック
屋内電気配線や電気器具は電気がもれないように絶縁されています。
しかし、絶縁しているものが古くなったり、傷ついたり、水がかかったりすると、
金属部分などに電気が漏れ、漏電が起こります。
電気洗濯機や乾燥機、食器洗い機などはその最有力者候補です。
それ以外に、家具の下敷きになったコードなども危険です。
コードが破損していたり、使用中に異常を感じたら、電気業者に修理を依頼してください。
また、万一のためには漏電遮断器の設置が有効です。
色と臭いと温度でチェック
電気そのものには色も臭いもありませんが、異常が起きるといろいろな現象が現れます。
それらを放置していると、事故や火災の原因になります。
ふだんから注意して、次の状態を発見したらすぐに電気業者に修理を依頼してください。
・電気の使い過ぎやプラグの中のビスがゆるむと、プラグが発熱し、ゴムが焼けるような臭いがします。
その状態が続くとコードやプラグの刃が黒ずみ、絶縁体がコゲ茶色になります。
・コードが古くなったり家具の下敷きになって絶縁不良になると、
ショートを起こしコゲくさい臭いがしたり、燃やしたような跡が残ります。
タコ足配線は危険!
三つ又コンセントやテーブルタップ(延長コード)を使って、
1つのコンセントで何台もの器具を使うタコ足配線は、コードが過熱するので危険です。
使う器具が増えたときは、電気業者に依頼してコンセントを増やしてもらいましょう。
コードの取り扱い
コードの取扱いはていねいにしましょう。
次のような場合は危険ですので、直ちにやめてください。
●長さが不足するコードに、別のコードをビニールテープでつないで、長くしている。
●タコ足配線をしている。
●家具などの下敷きになっている。
●金属のフックに巻きつけたり、針金などで束ねたりしている。
●コードを束ねたままで使っている。
●コードを引っ張って、プラグを抜いている。
コンセントとプラグ
コンセントとプラグの取り扱いを誤ると発熱の原因になり危険です。
次の点に注意してください。
●コンセントにプラグを差し込むときは、きちんと差し込んでください。
接続が不完全だと外れやすいだけでなく、発熱の原因にもなります。
●コンセントからプラグを抜くときは、プラグを持って抜きます。
コードを引っ張ると、断線してショートを起こしたり、
プラグの中のビスがゆるんで発熱することがあり危険です。
●何かにぶつかるなどしてプラグの刃が曲がった場合は、
プラグを新しいものと取り替えてください。
曲がったプラグはコンセントとの接続が悪くなり、発熱することがあり危険です。
●コンセントにプラグを長時間差し込んだままにしておくと、
プラグの刃の部分にホコリがたまり、電気の通り道(トラック)ができて火災の原因となります。
ホコリがたまらないようご注意ください。
濡れた手は危ない!
アースについて
万一、電気が漏れたとき事故を避けるために電気を地面に逃がす必要があり、
この役割を果たすのがアースです。
アースは電気器具と地面の間をつなぐ電気の道です。
アースを必要とする電気器具は、電子レンジ、洗濯機、冷蔵庫、クーラーなどで、
必ずアースターミナルもアース線を接続してください。
ガスの配管・ガスコック・水道栓にアースをつなぐのは大変危険ですのでやめましょう。
アースの工事は専門技術が必要ですので電気業者に依頼してください。
スイッチの定格
定格とは通せる電気の大きさを示す値です。
家庭用のスイッチは10アンペア(1キロワット分)の定格を持っています。
10アンペアまでは使えますが、7割ぐらいの使用に抑えると長持ちします。